名古屋周辺地域情報サイト

バックナンバーリスト
番号 030430 波瀾万丈!! 細腕とは言えないが、
九州生まれの女店長繁盛記

農家の主婦が早朝2時起きで新聞販売店の所長も務め、洋裁の免許も持つキャリアだった。二度のガン手術を乗り越え、ウエディングドレスを自ら縫い終えて娘を送り出した。そんな時、息子に言われた。「母さん、もうこれ以上苦労しなくてもいいよ」。息子に進められて独り家を出た。

彼女が手にしている掛時計はナント100円。老眼鏡も着実に売れている。食品コーナーも、コンビニより1〜2割安いので、回転がいい。これらの売れ筋商品からして、お客さんの年齢層の広さを物語っている。彼女は100円ショップの店長になっていた。
家を出て独りアパートに住み、とりあえずは仕事をしなければと訪ねた先が、100円ショップの本社、サンバード(株)である。出荷係りの仕事をしていると社長に声を掛けられ、「お店勤務が合っているのでは」。彼女は間もなく栄生店に勤務。業績を買われて、今では車道店を任されている。

お客さんの声を、商品に替える。
約80坪の店には、ところ狭しと商品が並んでいる。その割には通路は広い。どれもこれも100円である。お客さんの声に耳を貸し、ニーズをキャッチして店長会議で報告する。作業服姿の社長が几帳面にメモして、自ら買い付けに全国を回る。社長の経営は自社製造を考えず、スピーディに市場ニーズに応えて顧客満足を勝ち取る戦略のようだ。差別化としては、小さくて質の良い物、珍しい物に重点を置き、「物を売るよりサービスを売る」ことを徹底させている。彼女のアッケラカンとした性格は、万人の警戒心とはまるで無縁であり、初対面のお客さんでも直ぐに打ち解けさせてしまう魔力を持っている。そんな彼女だから、生きた情報をお客様からフンダンに頂くことができるようだ。売上の変動が少ないと言うことも、地域に根付いた近所付き合いにより、地元住民を顧客化し、ファンにしているからだろう。根っからのお人好しに見えるこの人に、お客さんが食事の差し入れをしてくれるそうだ。お国が唱える「地域活性化」は、物や予算より、こういう女性の出現が望まれるのだが。

目標率120%を達成させるパワーとは?
とにかく仕事が楽しいと言う。好きだという。彼女の努力で車道店は目標を大きくクリアしている。目標のハードルを、もう一段高く上げることを秘かに目論んでいるようだ。サンバードの社長さん、涙が出るようなことを言ってますよ。
クリスチャンではないが、彼女は九州にあるクリスチャン系の学校を卒業している。その校長を最も尊敬しているという。過去の苦難を乗り越えることができたのも、その教えが根底にあるからだろう。「人を恨まない、人を疑わない」教訓と経験がいわせる、胸を突く言葉だった。
次に尊敬する人が社長だという。今はサンバードの仕事に100%熱中!!

掲載日 2003/4/30
名前 中島 みどりさん
URLリンク なし
プロフィール 100円ショップサン車道・店長
車道桜通交差点西50m南側
名古屋市東区葵3丁目

本社
サンバード(株)
尾西市北今地蔵跡7
Tel.0586-63-3681
Fax.0586-63-3666