礼文島 デジカメ山野草トレッキング

礼文島-5 名古屋への帰路
2007.6.15 礼文島香深→稚内→名古屋

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香深港フェリー乗り場前の植栽にシコタンソウが植えてあった。
まだ咲きたてで、本来は6月下旬から桃岩周辺に咲き、別名レブンクモマグサともいう。

空からの眺め

稚内上空から見る利尻富士・北アルプス展望・御岳俯瞰


山名 香深→稚内→名古屋
標高 m
所在地 北海道
登山日 2007年6月15日
天気 晴れ
メンバー 4人
コースタイム
08:45 礼文島香深港発
10:40 稚内港着
13:55 稚内空港発
16:10 中部国際空港着


日本最北端の島、礼文島は遠く、アプローチに一日を費やす。旅の六日目は海路のフェリー礼文島・稚内間2時間、空路の稚内・名古屋間2時間、待ち時間と自宅・目的地アプローチを合わせて約10時間を要した。

6月10日〜15日の中旬6日間の旅で、実質四日間を山野草観察に充てた。花の最盛期には半月早いが、レブンアツモリソウとレブンウスユキソウの二つを同時に見られる時機を狙ったものであり、結果として両者を撮影することができた。

●レブンアツモリソウ 開花期は5月中旬〜6月中旬
自生地は浜中の群生地のみで枯れているものが半数以上。培養は高山植物園にあり6月いっぱいは見られそうだ。
●レブンウスユキソウ 開花期は6月下旬〜7月中旬
開花には早かったが、幼子を礼文滝下り左斜面一帯と宇遠内下りガレ場で数輪見つけた。礼文林道の群生地は開花には早すぎた。

礼文島には固有種が多く、乱獲がたたって守らなければ絶滅する運命にある。地元では監視員を配してパトロールしているが、それでも盗掘の被害がある。園芸マニアの間では高価な取引がされている現状を考えると、先が危ぶまれる。人の手で種を絶やすことだけは避けたいものである。

礼文島の地形と植物 礼文島は最終氷河期に北海道、サハリン、カムチャツカ、シベリア、アラスカなどと地続きだったと考えられる。この時代に周北極植物が南下して住み着き、氷間期への移行で海面が上昇し島が切り離され、周北極要素の高山植物が取り残されて今に至っているものと予測される。島の東西は気候が全く異なり、西側ではシベリアの影響を受けて強い西風と寒冷な気候が高山植物の生きのびる環境を形成している。地質も新第三紀の火山岩が複雑に変化したようで、超塩基性岩に見られる植物も育っている。

南北に長い島は、分水嶺が西に偏り、形成された断崖の急斜面岩礫地に高山植物が凝縮されて生育している。東側はダケカンバやカエデの落葉樹とトドマツの針葉樹林帯も形成され、温帯植物も見られる。ちなみに島中央部付近を東西に歩くと、次のような植物が見られる。
東端・内路→礼文岳→礼文林道→礼文滝・西端(6月中旬)
クルマバナ・シャク・ツボスミレ・キジムシロ・ノビネチドリ・クルマバソウ・ツクバネソウ・ハマハタザオ・ハクサンチドリ・マイヅルソウ・レブンカラマツ・オオバナノエンレイソウ・ツマトリソウ・ゴゼンタチバナ・ヨツバシオガマ・ツルシキミ・ガンコウラン・タカネナナカマド・ヒメイワタデ・イワベンケイ・エゾツツジ・ミヤマオダマキ・ハクサンイチゲ・レブンウスユキソウ・チシマゼキショウ・エゾカンゾウ・ハマエンドウ・エゾイヌナズナ・ハマハコベ。

礼文島の楽しみ方 ●4人単位のグループ活動が効率よく経済的。
バスもレンタカーも割高になる。宿泊先のマイクロバス(無料)とタクシー(有料割り勘)を利用する。バスは早朝から運行されないし、全員の合計乗車賃はかなり高価になる。レンタカーの終日利用はかなり高い(1日約18,000円)。タクシーを使えば早朝5時から行動可能になる。
●自炊用ガスボンベ対策
航空便ではガスボンベは没収される。礼文島で唯一調達可能な店は、漁協の一階にある漁協スーパー。宿泊先で調達可能な場合もある。客が残していったボンベが山積みしてあることも。
●コンビニ
コンビニと呼ばれるものは一軒だけ(2007.6.15現在)。ただし、朝はおにぎりだけ。一般コンビニ弁当は、一番フェリーで稚内から届く。一般食料品店は、香深近辺に二三件あり。前述の漁協スーパーにもいろいろある。
●僕が選んだ高山植物の花旅ベスト3
1.桃岩歩道 桃岩展望台〜元地灯台間
2.礼文滝  礼文林道〜礼文滝間
3.宇遠内  礼文林道香深井側〜宇遠内
島の西側に高山植物が群生する。
●礼文林道はタクシー利用
未舗装道路に車の往来があるので、埃にまみれる。レブンウスユキソウ群生地と南側に花は集中しているが、これらの花は上記ベスト3で見られる。車で入れる場所まで交通機関を利用するほうが時間の節約になる。
●海の幸は宿泊先に期待しよう。
街中には店が少ない。香深フェリー乗り場二階の武ちゃん寿司がおいしいとの話は聞いたが行かずじまい。宿の主にお世辞を言って、美味しいネタを出させよう。
僕の泊まった宿は食い切れない量でうんざり。毎晩ウニも出るが、海の幸攻めには少々飽きもくる。800円の味噌ラーメンが美味だった。
●余裕があればフェリーは一等ラウンジへ。
最盛期の二等客室は溢れ返る。2時間の船旅をゆっくりくつろぎたいときは、2,200円余分に出費しては。その価値はある。

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