山名 |
朝日岳 |
標高 |
2418m |
所在地 |
新潟県糸魚川市 |
登山日 |
2007年7月29日 |
天気 |
小雨・曇り・時々晴れ |
メンバー |
3人 |
コースタイム |
04:20 |
朝日小屋 |
05:37 |
朝日岳山頂 |
08:40 |
五輪の森 |
09:30 |
花園三角点 |
10:45 |
白高地沢出合・昼食 |
12:20 |
瀬戸川橋 |
13:20 |
兵馬の平 |
14:00 |
蓮華温泉 |
コースタイムは鈍行です。
★→ルートマップ |
朝日岳山頂の日の出は期待できない。出発時間を遅らせたが、生理的に目覚めは早く、3時に床を離れた。あどけない隣の寝顔を起こすには忍びないが、「炊事場で朝コーヒーを煎れる」と言い残して1階へ。混雑する小屋内で唯一ゆったりできる穴場的存在が自炊部屋。お湯を沸かしながら歯を磨き、タバコに火をつけて一服しながらコーヒーをドリップする。そうこうする内に仲間も下りて来た。最後の1日は、せめて雨のない日を願いたい。
ヘッドライトに浮かぶチングルマのお花畑を見ながら板道を歩く。間もなく朝日岳への急登が始まる。一時間足らずの道程だが、二日間酷使した脚には辛い登りの階段が続く。オオバタケシマランが小さな花を垂れている。雨こそないが雲は低く垂れ込めている。傾斜が緩んでホッとする頃には、周りは明るくなり、だだっ広い山頂エリアに入る。人影はそれほど多くない。展望のない山頂に未練はないので、そのまま五輪高原の道を下りることにする。
登山路の整備は行き届いている。濡れた木道は危険だが、滑らない工夫も凝らしている。ガスが切れて時折陽射しが漏れ、灰色のお花畑に彩りを塗りこめる。目覚めた花たちは瑞々しく、ついつい足が止まる。霧が流れるコバイケイソウの原っぱで朝食タイムにした。
五輪高原はやさしい自然の宝庫。なだらかに延びる尾根筋と、窪地を縫うせせらぎが造る湿原が、豊富な植物の生育環境を保っている。春を呼ぶショウジョウバカマから、高原の雪解けに息吹くミズバショウ、リュウキンカを経て、初夏のニッコウキスゲ、夏雲湧く季節のワタスゲまでが、この五輪高原に一堂に花を咲かせている。まだまだ残雪の多い北の山では、短い春と夏が同居していて、訪れる旅人に、溢れるばかりの自然を見せてくれる。
花園三角点まで下りると、一時、さわやかに晴れ渡った。振り返れば朝日岳がくっきりスカイラインに残雪を輝かせている。また訪ねたい、たおやかな峰々。僕の身体を思い切り痛めつけてくれたが、いとしい山々である。シロウマアサツキが風に揺れる見晴台で休憩を取り、後はひたすら白高地沢まで一気に下った。もうひとつの瀬戸川を渡ると、最後の登り返しが待っている。兵馬ノ平まで、一時間の登りはきついが、旅のエピローグは近い。情けない脚を労わりつつ、ゆっくり歩を進めてオオバギボウシの湿原に至る。ここが兵馬ノ平。清流で汚れた山靴を洗ってから蓮華温泉に向かった。
とことん疲れ切った身体を癒すために、どっぷり温泉に浸かることにした。久し振りにしっかり歩いた。3日間30時間の行動タイムは何年ぶりか。同行した仲間に感謝したい。
★第1日・蓮華温泉→白馬岳
★第2日・白馬岳→雪倉岳→朝日岳
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