山名 |
夜叉ヶ池 |
標高 |
1099m |
所在地 |
福井県 |
登山日 |
2003年10月19日 |
天気 |
晴 |
メンバー |
夫婦 |
コースタイム |
12:50 |
登山口駐車場 |
14:30 |
夜叉ヶ池/15:00 |
16:00 |
登山口駐車場 |
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夜叉ヶ池の主、ヤシャゲンゴロウ
国内希少野生動植物種、いわゆるレッドリストに載るヤシャゲンゴロウが、この夜叉ヶ池に生息している。ところがこの池は稜線に近接した窪地にあるため、人的行為による池水の汚濁が生態系を滅ぼす危険がある。そのために、この日もふたりのパトロールが巡視して、ゴミ拾いをしながらビラを配っていた。「午後から登山」の私は、駐車場の車の多さにビックリしたが、途中で降りてくるハイカーのマナーの悪さにも驚かされた。登りの私たちが道を譲っているのに、挨拶もお礼の言葉もない人たちが多すぎる。これではパトロールの人たちの心配も納得できる。パトロールの男性が、池を泳ぐヤシャゲンゴロウを教えてくれた。1cmに満たない小さな生き物なので、写真には撮ったが、この大きさが精一杯だった。彼等が登山者に訴えていたことは、
1.カップラーメンなどの残り汁を捨てない。ゴミを捨てない。
2.トイレ(小便)をしない。
池が摺り鉢状なので、汚物が池に流れ込む危険がある。沢筋であれば炊事の洗い物も許されることもあるが、この池は自浄できないので、汚すことは厳禁である。
名古屋から大垣経由で303号をたどり、池ノ又谷林道へ入ったのが既に正午を回っていた。狭い林道のすれ違いは難しく、何度もバックして待機し、やっとの思いで午後1時前に登山口到着。愛知や中央道沿いの山と違い、ここではすでに標高800mぐらいまで紅葉している。コースタイムでは、夜叉ヶ池往復3時間。撮影と休憩時間をいつも通り取っていては、日が暮れるので、急ぐよう妻に言う。膝を悪くしたり、継子岳雪渓で滑落したときの肉離れがたたって、今年の妻の歩行は難儀したが、今日のペースは申し分なく、コースタイムよりはるかに速かった。「午後から登山」は私の趣旨から反するが、低山徘徊・貴公子さんの朝メールに触発され、先々週ここを訪れた水さんのホームページが気になって、外の陽気に誘惑され、朝10時に決断。行動開始。
このコースは短いけれど変化に富み、楽しい山歩きができる。早朝に出かければ、三周ヶ岳まで足も延ばせる。沢筋を歩いたり、渡ったり、滝を遠巻きしたりの山道には、ブナやイタヤカエデの自然林が黄葉で出迎えてくれる。梢越しにはアルペンムード満点の夜叉壁が迫り、素晴らしい景観を見せている。歩き始めの10分と、稜線に出る最後の岩場の10分が急登になるが、大したことはない。全般的には初心者でも楽しめる、山や自然と親しむには、好適な場所だろう。ただし、スニーカーや普段の革靴で歩いている人もいる。登山口での警告が必要であろう。山歩きの常識とモラルだけは身に着けて山へ入って欲しい。
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