山名 |
冠山 |
標高 |
1256.6m |
所在地 |
岐阜県 |
登山日 |
2004年5月1日 |
天気 |
晴れ |
メンバー |
夫婦 |
コースタイム
撮影モードのため参考にならず。
05:10 自宅発
08:15 冠峠
10:25 冠山頂/11:10
12:35 冠峠 |
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左/冠峠 右/稜線から冠山を望む。まさしく烏帽子のようである。
福井県境までは、さすがに時間がかかる。朝五時発ちだったが、途中でラショウモンカズラの群落を見つけたので撮影に時間を割き、冠峠に着いたのが8時を回っていた。豪雪地帯の春は遅く、まだ日陰や沢筋には残雪が残っている。冠峠からなだらかな稜線を歩き始める。雪解けで山道はぬかるんでいる。所々に残雪があるので、春の花は期待薄かと案じていたらミツバツチグリの黄色い群落が出迎えてくれた。日溜まりにはイワウチワの淡いピンクがチラホラ見え始め、笹の下ではカタクリが花弁を閉じて眠っている。
登山道は稜線を忠実にたどっている。なだらかな起伏の登り下りを繰り返しながら、低い雑木の間を行く。ブナも多いが、麓の新緑はまだこの山には早く、枝はホウキである。笹だけはいつも元気だ。そんな笹の下にショウジョウバカマやイワナシが時々顔を覗かせる。
右側には常に冠山の岩頭が独特のシルエットを見せている。その頂が徐々に高度感をなくす頃に、山道は左に巻くようになり、雪田をトラバースする。能郷白山が間近に見え、その右に真っ白な白山連峰が浮かんでいる。
稜線沿いの道と別れ、右の急な斜面に取り付く。しばらく行くと、崩れそうな岩盤にロープが垂らしてある。慎重にホールドを求めながら登っていると、ハルリンドウが目の前に。いつ見ても美しい容姿である。ここからは岩場をたどるが、それほどの時間を費やすこともなく山頂にたどり着ける。
山頂は狭い。10人もいたら満員御礼の垂れ幕を下ろさないと混雑で動きが取れなくなりそうだ。それでも今日は私たち二人で独占。贅沢な山頂は360度、遮るものがない。風もなく、暖かな日溜まりでビールを飲む。能郷白山、小津権現山など美濃の山々が幾重にも重なっている。明後日に登る予定だった三周ヶ岳も見える。
稜線沿いに南下したら岩場に美人のハルリンドウが咲いている。よくよく見てみると、恥ずかしがりやの乙女イワナシも木陰に隠れている。ゆっくり山頂でくつろいだ後、下ることにした。往路を忠実に引き返したが、岩場で四人、稜線上で六人とすれ違った。ゴールデンウイークというのに、この山は登山者が少ないようだ。
左/朝の冠山峠にて。 右/山頂からの小津権現山
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