屏風山と秋の花  デジカメ山野草トレッキング
屏風山と秋の花
びょうぶやま 794.1m 瑞浪 岐阜



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イボクサとサワギキョウ
名前のいわれは葉汁でイボがとれるということだが、無粋な呼び名。この花の色の変化は美しい。


ミミカキグサ・ミゾソバ・サクラタデ・アサガオ・ヤブマメ


ミゾカクシ・アキノハハコグサ・イワショウブ三題

2004年9月23日(木)
07:50 瑞浪・大草登山口
08:30 八百山
08:40 屏風山頂/08:50
09:20 大草登山口
その後、武並・恵那キャンパスへ


八百山がこの山域では最も標高が高いが、視界はない。

車窓にコスモスが揺れている。この花は苦手だ。この花を見るとき、なぜか百恵ちゃんのコスモスの唄が思い出される。「明日嫁ぐ娘」を考えると、「近頃、涙もろくなった」のは母ではなく、父だからである。
瑞浪ICを下りて20分。大草の集落に入る。早起きして農作業に忙しいおじさんに道をたずね、細い道を突き当たりまで乗り入れる。

沢沿いに小さな堰堤が二つあり、その間の丸木端を渡って左岸の灌木帯を登る。単調なジグザグの登山道に花はない。湿気が多いためか、キノコがニョキニョキ顔を出している。一帯を笹藪が覆い、花が無いので、独り歩きは自然と足が速くなる。じわっと背中が汗ばみ、我ながら息づかいが苦しい。自分の鼻息だけが静寂に騒がしい。突然、ゲゲゲッとお世辞にもきれいとは言えないキジの鳴き声が林間を渡る。しばらく行くとピンクのテープが道を遮っている。回りを眺めるとアカマツ林。「松茸があるから入るな!」と言わんばかりの所作である。この山は一週間前に登るべきだった。先週のMLで、水さんから問いかけがあった。「東海のキノコの山をご紹介下さい」。ここを教えれば、きっと手を叩いて喜んでくれたことだろう。

登り一辺倒の道が明るくなりかけると尾根筋にぶつかる。ここを左折して緩やかな道をたどる。相変わらず視界はない。勾配が急になり、アキレス腱をキュッと伸ばす感じでひとこぎすると八百山頂に出る。ここも視界はない。名前の通り標高ジャスト800mで、この山域最高峰である。やっと花に巡り会えた。一輪だけのアキノキリンソウ。道は左へ直角に折れて、一旦下り、登り返す。八百山から10分を要せず屏風山の頂に立つことができる。
中央道を名古屋から恵那へ向かうと、屏風山SAがある。高速道前方の岩肌を見せるなだらかな山が屏風山だろうと判断する人が多い。実は私も勘違いしていた。ここは瑞浪の街のはるか東に位置する。山頂には丸木のベンチが据えられている。展望は西のほうだけ開け、今日は雲が遠くを覆っているので土岐川流域の街並みが俯瞰できるだけである。カラカラになった喉を潤した後、一気に下山した。地味な山で登る人も少ないのか、1人として会うことがなかった。

この後、武並にある大学の恵那キャンパスをたずね、土岐川源流の秋の花の咲き具合を調べてみた。センブリが目的だったが、まだ半月ほど早かったようだ。サワギキョウ、イワショウブ、ミミカキグサ、シラタマホシクサなど、湿性の植物が最盛期である。


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