山名 |
五色の滝 奥伊吹 |
標高 |
m |
所在地 |
滋賀県 |
登山日 |
2005年5月14日 |
天気 |
晴れ |
メンバー |
夫婦 |
コースタイム |
08:50 |
登山口 |
10:40 |
五色の滝/11:05 |
11:45 |
登山口 |
撮影がてらの時間です。参考程度にして下さい。 |
姉川ダムのトンネル手前を右に折れ、急坂を上ると登山口がある。林道のふくらんだ場所に車を停める。9時も近いのに日陰は肌寒い。ベストをはおり歩き始める。今日は久しぶりに妻と二人。時間とは縁のないそぞろ歩き。
自然林の新緑の下にニョイスミレが点々と続く。チゴユリも顔をのぞかせる。伊吹の奥座敷は春の訪れが少し遅れている。昨年見つけたナツエビネが、新しい芽吹きを始めたばかり。イワタバコの葉が青々。距の白いオオタチツボスミレが木漏れ日を透かして青白く光る。
なだらかな山道が姉川を遠巻きに高巻きに。
その支沢の奥に五色の滝はある。
そのまた支沢の小さなせせらぎの音を聞きながら、
心地いい新緑の道をたどる。
白いシャガが日射しにまぶしい。またひとつ支沢を越えて、しばらくは炭焼きの石積みや杉林を歩くと、道は高度を下げて、騒がしい水音が谷間に響きだす。渡渉地点の丸木橋が半分流され壊れている。岩伝いに渡りながら、妻に手を貸す。
渡りきった足元に白い花。
お目当ての花に会えた。シロガネソウ。
一輪は花びらを落とし、二輪は明日にでも姿を消しそうな様子。ほのかに紅を挿していて珍しい。もう一輪の蕾に、行く先の望みが見えた。
おどけるコチャルメルソウが沢音に踊る。
ハナイカダは葉舟に載った恋人たちのセレナード。
クルマバソウたちはビバルディを奏でながら背くらべ。
キンポウゲが1オクターブ高い音色をつんざく。
ひととき、静まり返った薄ぐらい森の中に、白い光と影。
可憐なシロガネソウが、それぞれの想いで咲きこぼれていた。
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