山名 |
スコトン岬・礼文滝 |
標高 |
最高地点219m |
所在地 |
北海道・礼文島 |
登山日 |
2007年6月12日 |
天気 |
曇りときどき晴れ |
メンバー |
4人 |
コースタイム |
05:15 |
ホテル発
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06:00 |
澄海岬
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06:40 |
スコトン岬
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07:00 |
久種湖
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08:20 |
レブンアツモリソウ群生地
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09:00 |
高山植物園 |
11:05 |
礼文林道分岐 |
12:10 |
礼文滝 |
14:10 |
礼文林道分岐 |
15:30 |
レンタカー返却 |
16:00 |
ホテル着 |
●レブンアツモリソウについて
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頼んでおいた朝食がフロントカウンターに置いてある。レンタカーをフル活用する一日の出発は5時を少々回っている。東海岸を香深から北上して久種湖から西に澄海岬へ。風が強い。西上泊の港を右行き止まりに駐車場がある。ここで完全防寒武装。歩き始めると途端によろめくほどの風に遮られる。岬の崖道を登り詰めると更に烈風となって襲いかかる。台風並みの風速30mは下らない。痩せ身では風にあおられる。それでも全員、岬の突端にたどり着いて写真を撮り、すぐさま引き返した。札幌では真夏日というのに、同じ北海道でも最果ての礼文島では全く気象条件は異なる。10度の温度差を考慮した衣類装備を考えるべきだ。
予定では、観光客が押し寄せる前にレブンアツモリソウ群生地でじっくり写真を撮るつもりだったが、8時半にならないとゲートを開けてくれない。仕方がないので先に日本の北限、スコトン岬へ寄り、それでも時間があるので久種湖畔で時間潰し。8時過ぎに群生地駐車場に車を入れた。管理小屋にはふたりの監視員がいる。ゲート前に並ぶ人たちを見て、早めに開けてくれた。今年は遅い雪のせいで開花が少ないらしい。群生するほどではなく、ぽつり、ぽつり。すでに枯れているものも多く、あと10日の命か。強風に揺れるアツモリソウをひと通り撮影して時間調整の後、高山植物園に向かった。出発前に取材依頼した約束時間ぴったしの9時に到着。入園料を払って係員に取材相手を尋ねたら、入口前で作業中。「お早いですね」と笑顔で迎えてくれた。園内の説明を受けながら、レブンアツモリソウの培養と将来について、お話を聞いた。→詳細
植物園を後に東海岸を南下し、香深井を右折して礼文林道に入る。未舗装路だが走りやすい。道路幅は狭いので、対向車とすれ違うときはそれなりの場所まで互いに譲らなければならない。礼文滝分岐には駐車場所がある。女性4人パーティが寒風の中で食事中。我々も車中昼食をとることにした。
この分岐から礼文滝往復の歩程は2時間半。標高差は180mで、はじめはなだらかな起伏をハイジの丘まで高原ウォーク。ハクサンチドリ、ツマトリソウ、エゾゴゼンタチバナ、マイヅルソウの群落が続く。途中で樹林帯に入るが長くはない。西海岸が大きく広がると、一気に海岸の礼文滝まで下ることになる。この日は風が強かったので、吹き上げる向かい風によろけながら下りた。この島は西側が切り立った断崖になり、高山性の地形を造り出している。ハイマツ、ガンコウランなど低木に覆われ、露出した岩礫地にエゾツツジやレブンウスユキソウが咲いている。西斜面は高山植物が乱れ咲き、ネムロシオガマ、エゾカンゾウ、カラフトハナシノブ、チシマフウロ、ミヤマオダマキなどの競演が見られる。登山道がガレているので、落石に気をつけたい。海辺に下り立つと、左に礼文滝が豪快に水しぶきを立てている。強風に退避していたウミネコの一群が、滝上に舞い上がり水浴びしている。珍しいハマハコベの写真を撮ってから戻ることにした。下った分、登りはきつい。しかし、一般観光客が入らないので、静かな山旅が味わえる。我々は昼食時間も含めて四時間滞在したが、3グループ8人と出会っただけである。強風曇天の天気が幸いしたかも知れないが。
この後、レンタカーで礼文林道を南下。レブンウスユキソウ群生地に寄ってみたが、監視員の話では、まだ一輪も開花していないとのこと。予定より早かったが、香深に下りてレンタカーを返し、町中の店を梯子して宿に戻った。
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