先週末に中央道を小牧方面に走っていたら、ヒトツバタゴらしき花を認めた。今年こそはと出かけてみた。
ヒトツバタゴ、何だか分からない花の木なので「ナンジャモンジャ」とも言われている。この木は日本でも対馬以外はこの周辺にしか自生していないもので、極めて珍しい貴重な樹木である。環境省植物版レッドリスト絶滅危惧類に指定されている。
朝7時過ぎに訪れた私の目の前には、粉雪に被われた一服の絵を見るようだった。それほど繊細な美しさを見せていた。入鹿池周辺には二三個所で認めることができた。今日は久しぶりに尾張富士に登る。構えて登るほどのこともなく、明治村の駐車場からアプローチすれば、2時間ぐらいで往復できる。まだ時間も早く駐車場にロープが張ってあるので、入鹿池に近い駐車帯に車を停めて歩き始める。登山口は明治村入口の西側にあり、急な山道がダイレクトに山頂へ延びている。「山頂まで30分」の案内標識のまわりに低木のモチツツジがピンクの花を咲かせている。地元ではネバツツジとも呼ばれ、手で触れると粘つく感覚である。今が盛りと見えて、森の中を鮮やかに染めている。他には花が少なく、ニガナやカタバミ、ハハコグサ程度。
山頂には立派な神社が建っている。以前は夏祭りの時期に石を運び上げる習慣があったが、今はどうなのだろう。木々に囲まれた静かな山頂からは多くの展望は望めないが、樹間から休日の麓の街並みをうかがうことができる。まだ朝も早いので、訪れる人も少なく、静寂の山頂で柏手を打つ。
同じ道を引き返してから入鹿池をそぞろ歩き、車で八曽山方面に出かけてみた。奥入鹿を右に折れて沢伝いの細い道に入ると、ヤマフジの群落が沿道の両側から出迎えてくれる。隠された名所といえる。途中、事故車の処理で道が塞がれていたので、今日はここまで。帰宅の途についた。
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