葦毛湿原の木道には霜が降り、春にはまだ遠く一輪の花も見つけることができなかった。
湿原から湖西連峰経由、石巻山へのルートは5時間近くかかるので、車で山麓へ向かった。
山名 |
石巻山 |
標高 |
358m |
所在地 |
愛知静岡県境 |
登山日 |
2004年2月8日 |
天気 |
晴 |
メンバー |
サンモーハイク5人 |
コースタイム |
09:45 |
石巻温泉駐車場 |
10:00 |
石巻神社 |
10:25 |
石巻山頂/10:45 |
11:05 |
石巻温泉駐車場 |
春の花が少ないので、この後富幕山へ向かった。その記事は別ページに記載します。
ルートは二手に分かれるが、再び合流する。
石灰岩の蛇穴 |
前夜、河原さんからドタ参の連絡があったので、8時半に豊川ICで待ち合わせ、9時前に葦毛湿原第一駐車場に着いた。かすかな望みを抱いて葦毛湿原の板道をたどったが、シラタマホシクサのドライフラワーが認められただけ。霜の降りた板道と霜柱が象徴するように、まだ春は遠い。みんなで相談の結果、石巻山へ登ることにした。
左/石巻神社 右/ダイダラボッチ(民話の巨人)の足跡。ダイダラボッチが石巻山と本宮山をまたぎ、小便をしたら豊川ができたという。足跡は石灰岩の水蝕。
石巻山麓には石巻神社があり、その下に旅館街がある。大きな無料駐車場があるので、ここまで車で上がると山歩きは短い。トイレも完備されている。駐車場から旅館街を抜けて石段を登ると石巻神社がある。石段を上がりきる右側に登山道がある。登る前に神社へ。敬虔な心で参拝し、軽い山歩きが始まる。小さな山ではあるが、全山石灰岩で形成され、雑木の自然林におおわれてい興味深い。こういう場所には山野草が多く育つはずだが、ここもまだ、その季節には早過ぎるようだ。ひと登りすると登山道は二つに分かれる。右は奥の院経由と書かれているが、私たちはダイレクトで山頂をめざすことにした。露岩の造形がおもしろい。目の前にはだかる岩壁に、人ひとり、やっと入れるぐらいの洞穴がある。蛇穴と書かれている。妻が「三河の山は蛇が多いから」と、見向きもせずに通り過ぎていく。民話伝説、ダイダラボッチの足跡を過ぎてひとコギすると、尾根筋に大岩がはだかっている。この岩塊基部を左から巻くように、登山道はいったん下り、岩場にかけられた鎖、梯子をたどって登ると山頂に飛び出る。
山頂からの眺めは素晴らしい。東は湖西連峰が連なり、そこから富士山がチョコンと頭を出している。西は豊川、豊橋の街並みが眼下に広がり、はるか三河湾が霞んでいる。山頂一帯は岩峰が露出して、低山ながら山頂の雰囲気を高めている。山頂は狭く、3つのグループがそれぞれに憩っていたが、今日はもうひと山、登るつもりなので、早めに下山することにした。往復一時間足らずの山ではあるが、また登りたくなる山である。
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