足助周辺で見つけた木本。サンシュユ、ヒュウガミズキ、アセビ、ボケ
やっと春が訪れた感がある。里山のあちらこちらが花色に染まっている。病み上がりの体を癒すには、程よい陽気と手頃な散策日和である。愛知はカタクリの名所で知られる足助を訪ねてみた。
万博会場付近の工事で渋滞していた道路も、猿投グリーンロードに入るとスムーズに流れるようになった。先週から片側二車線の拡張工事も終わり、快適に走ることができる。9時前に香嵐渓の駐車場に入った。有料500円。まだ人出は少ないが、すぐに満車になることだろう。トイレを済ませて歩き始める。カタクリが山の斜面を埋め尽くしているが、まだ花弁を閉じている。アマチュアカメラマンがすでに三脚を据えて花が開くのを待っている。まだ二時間近くは待たねばなるまい。ニリンソウやキクザキイチゲも咲き始めている。私たちは飯守山を周回してから、再度訪ねることにする。カタクリの間に作られたジグザグの散策路を山頂に向かう。わずか30分に満たない歩程をゆっくり山頂まで登った。展望はないが、休憩所が作られ、適度な木陰が山頂の雰囲気を和らげている。ポットに入れてきたコーヒーを飲んでいると、にぎやかな女性グループが到着した。山上は途端に笑いの渦。
下りは香積寺へのルートを取る。こちらはカタクリがないので人も少ない。ときどきスミレの紫が目に止まる。香積寺の境内を抜けて、香嵐渓の右岸沿いの道に出るとヤマルリソウとオオイヌノフグリの紫色が加わり、突然、ショウジョウバカマのやさしいピンク色が目に入った。ここの彼女は美しい。淡いピンク色が暗い林下に微笑んでいる。雄しべも白く、品がいい。ひとしきりアップで対面、撮影した後、駐車場へ向かう。中央の散策ルート入口にキクザキイチゲの群落があった。そこから上は一面、カタクリの花園になるが、人出の多さに食傷気味。すでにカタクリは花弁を反り返らしていたが、二三のポーズをとらえ、駐車場に戻った。
この後、足助城のある真弓山までドライブがてら花を探し、田之士里湿原まで足を延ばしたが、ここはまだ春には早過ぎた。宗源寺へ寄ってエビネの開花情報を聞いてから帰路についた。
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