山名 |
開田高原 |
所在地 |
長野県 |
登山日 |
2003年7月12日 |
天気 |
曇りときどき晴 |
メンバー |
4人・低徘 |
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継子岳の帰り道、開田高原のシラカバ美林を見つけて、遅がけの昼食タイムをとることにした。右の写真の通り、のどかな雰囲気である。手頃な切り株を食卓にして、一時間半もくつろいでしまった。雪渓でのアクシデントも恐怖の落石も、すっかり忘れたように穏やかな表情である。乗鞍岳が樹幹から私たちを眺めている。この雄大で美しい自然に人影はなく、私たちだけが独占している。
食後、カメラ片手に白樺林を散策してみた。咲き乱れるニガナの草原には、キバナノヤマオダマキ、ヤマホタルブクロ、ウツボグサ、オオバギボウシ、ヤグルマソウ、ベニバナイチヤクソウなどが、所狭しと美しさを競い合っている。面食いの私は、美人を選んでしゃがみ込む。ササユリはさすがに遅く、姥ユリと化していたが、それはそれは贅沢な花の楽園である。
ピクニック気分にピリオドを打ち、開田を木曽福島に向かう。この地の風情はオーストリアのチロルの谷に似ている。大らかに波打つ緑の山並みに点在する農家。庭先には色とりどりの花が咲き、はるか彼方には残雪に白く光る乗鞍や御岳がアルペンムードを漂わせている。久しぶりに訪れた開田高原で、またひとつ、美しい印象を刻むことができた。帰路に見つけたユウスゲに、車を停めた。誠に端正な姿である。となりでクガイソウが手招きしている。「私も撮って」
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