山名 |
栂池自然園 |
標高 |
2010m最高地点 |
所在地 |
長野県 |
登山日 |
2004年7月30日 |
天気 |
曇りときどき晴れ |
メンバー |
中部大学生4名 |
コースタイム |
10:00 |
栂池自然園入口 |
12:20 |
楠川付近昼食/13:00 |
14:30 |
展望湿原 |
16:00 |
栂池自然園入口 |
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その他に見かけた花/ミヤマキンポウゲ、キヌガサソウ、ヨツバヒヨドリ、タカネニガナ、シモツケソウ、ウラジロナナカマド、イワオウギ、イワオトギリ、エゾシオガマ、オオバギボウシ、カラマツソウ、ゴゼンタチバナ、ツマトリソウ、シナノオトギリ、ズダヤクシュ、トリアシショウマ、チダケサシニッコウキスゲほか
今回は中部大学応用生物学部の学生3人と合宿を兼ねた植物調査。二泊三日で白馬に入った。初日は栂池自然園。二日目は八方尾根。三日目は青木湖の近くにある居谷里湿原と帰路塩尻で高速を下り、高ボッチ山と鉢伏山を調査した。学生3人とも、山登りは初体験とのことなので、無理をしない安全なコースを選んだ。
早朝4時半に自宅を出発。順次自宅に寄り春日井ICから中央道に入って目的の栂池自然園に到着したのが10時前だった。ここは白馬岳の東麓に位置し、白馬乗鞍岳の南斜面に広がる日本有数の高層湿原である。高山植物の宝庫であり訪れる人も多いので、週末を避けて金曜日に入ったが、それでもかなりの人出である。調査隊の役割分担は私がガイド役、林さんが会計・撮影サポート、長谷さんが撮影係、田口さんが記録係ということでいよいよ調査に入った。入口から左回りのルートで風穴、ワタスゲ湿原、浮島湿原、際奥端の展望湿原を回り、モウセン池、銀命水からミズバショウ湿原を周回する約6キロ、3時間半の行程。
歩き始めると真っ白い花火のカラマツソウがお出迎え。続いてヒオウギアヤメにタテヤマリンドウ、イワショウブ。撮影班と記録係りは座り込んでフリーズ状態。彼女たちにとって、高山植物は初のご対面とのこと。先が思いやられるが誠に熱心に観察している。草をかき分けて根生葉を確認したり、葉裏や萼を持参の図鑑と照らし合わせている。几帳面にノートをとり、もちろん葉も別に撮影している。お目当てのオオバタケシマランはミズバショウ湿原の分岐点とその奥に5、6株見つけることができた。イワショウブもアップすると魅力的な表情がうかがえる。キヌガサソウはすでに時期を過ぎている。例年より十日以上早いようだ。楠川の沢沿いは昼食場所に好適だが、この日は子供たちに占領されているので、もう少し先の沢を見つけて休憩にする。すでに12時を回っている。2時間半で全行程の4分の1を消化しただけである。この調子では日が暮れて、ロープウエイの最終に間に合わない。昼食時間を早めに切り上げ、先を急ぐことにする。
ホツツジは雌しべが真っ直ぐ突き出ている。ミヤマホツツジは上に反り返っている。カラマツソウとモミジカラマツは、葉を確認すれば直ぐに分かる。上に掲載したモミジカラマツは微妙に色をつけている。同定ミスかも知れないが、紫色に惹かれてシャッターを切ってみた。こんな具合だから、行程は遅々と進まない。
それでも浮島湿原から痩せ尾根の急登を経て、展望湿原のテラスに2時半着。歩き始めてから4時間半が経過。ここからの展望はガスに遮られて、白馬岳も後立山の山岳風景も見ることは叶わなかったが、山麓から吹き上げる涼風に慰められ、ほてった身体に心地いい。水分を補給して折り返しに入る。ここからは下り道になるのでペースは上がる。すでに見慣れた花が多いので、往路ほど時間はかからない。自然園のゲートまで、復路は2時間半。合計6時間の高山植物観察でした。ゲートを出て即、生ビールを調達して一気にグイッ。至福の至り。
合宿のベースとなる八方咲花の咲花山荘に電話して、到着の遅れを告げ、ロープウエイに乗り込んだ。
続き→→第2日・八方尾根の花々
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