◆インデックス リンク
2005年 8月 |
No.1 03日 |
名古屋→稚内 |
No.2 04日 |
稚内→サハリン |
No.3 05日 |
黒川湿原 |
No.4 06日 |
トゥナイチャ湖 |
No.5 07日 |
チェーホフ山 |
No.6 08日 |
リュトカ川支流遡行 |
No.7 09日 |
博物館とガイド |
No.8 10日 |
サハリン→名古屋 |
資料編-1 |
サハリン行動マップ |
資料編-2 |
サハリン花辞典 |
◆行程 8月6日 |
天気 |
晴れ |
終日行程 |
ユジノサハリンスク→トゥナイチャ湖→ミズバショウの森→オホーツク海岸→ユジノサハリンスク |
09:00 |
ユーラシアホテル出発 |
09:30 |
途中トラップ仕掛け |
11:00 |
川沿いの草原調査 |
13:00 |
トゥナイチャ湖畔
バーベキュー昼食 |
14:20 |
海岸調査 |
16:00 |
オチホ海岸・白瀬記念碑 |
18:30 |
帰着 |
この日の夕食はレストランサイゴン
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トゥナイチャ湖へ向かう途中、野ネズミの観察をするために、小型のライブトラップ(シャーマン式)を針葉樹林帯と広葉樹林帯の二個所に5個ずつ設置する。これは翌日に回収したが、機能しなかった一台を除き、すべてに野ネズミが入っていた。これらは後日、ガガーリン公園奥に放ったが、生息密度が高く、豊かな森を意味しているのだろう。
トゥナイチャ湖手前の草原を、川沿いに観察するためにバスを下りた。エゾオトギリの黄色花が目立つ。昨日は珍しいと思ったオクエゾガラガラが、あちらにもこちらにも。エゾムラサキニガナの群生する紫色が殊の外美しい。何でもないフランスギクまで、思わずシャッターを押してしまう。前方に見慣れたバスが止まっている。ぬかるみにはまり込んで立ち往生。手伝って押すが、重いバスは言うことを聞かない。諦めた運転手は、助けを呼びに歩き出した。私たちはバスを横目に再び歩く。ハギの類も多く花を咲かせている。概して日本と同じ植生が80%か。あとは親戚ともいえる変種がほとんどで固有種の存在は少ない。日本では山地、亜高山で咲く花が、緯度の関係で平地、海辺に育っていることには驚くが、本州から北海道、サハリンと縦の線で結ばれていたことは確かだろう。野草密度の高さは、さすがにすごく、内地ではロープによる立入禁止で観察がままならないが、ここではどこでも自由に行動、観察、写真撮影ができる。当然のことながら、植物への配慮は怠らず。
相変わらず天気は上々。欲を言えば暑すぎる。
草原のヤナギラン、エゾムラサキニガナ、フランスギク、オクエゾガラガラ、エゾニュー
ウツボグサ、ナミキソウ、ゴボウ、サワアザミ、カラフトイバラ
キツリフネ、ホナガナナカマド、タムラソウ、エゾノレンリソウ
ミズイモ、ハンゴンソウ、エゾオトギリ、ホウチャクソウ、未同定
シロバナシナガワハギ、ハマナス、エゾナデシコ、ゼンテイカ、ワダン
ハマベンケイ、カラフトマス
村人の助けで、ぬかるみから脱出したバスが、ヤナギランの群生する草原入口で待っていた。ここからバスで森の中に入った。シラカバ、トドマツ、エゾマツの樹林帯に入ると、ミズバショウ、エゾノゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、イチヤクソウ、ミツバオウレンなども花後の姿を見せていた。
湖畔のレストランで遅い昼食を食べる。バーベキューとのことだったが、コースのメインディッシュはドデカイ牛肉片の串焼き。私にはヒトカケラで充分過ぎる。ここのビールは生暖かい。レストランはどこも禁煙です。スモーカーは早めに食事して喫煙コーナーへどうぞ。
※サハリンは喫煙者が極めて多い。ワシリさんも運転手も愛煙家であり、街角でタバコを吸う女性も目につく。ついでにワシリさんの話では、アル中、いわゆるアルコール依存症が2割もいるらしい。寒い国だからと言っても、ちょっと多すぎる。強いアルコールと思われがちなウオッカは45度程度だから、ウイスキーやコニャックと変わりないが、96度のスピルチが存在するという。興味はあるが、万年胃潰瘍の私は、一瞬で胃に穴が開くことだろう。
食後はトゥナイチャ湖畔からオホーツク海岸をバスで飛ばした。
トゥナイチャ湖の海岸沿いにはハマナスが咲き乱れ、この低地にハイマツ、ガンコウランが育つ特殊な生態が見られる。花の盛りには少し遅かったが、夏が短い北の国では、夏から初秋の野草が一気に花を咲かせている。白瀬南極隊慰霊碑を確認し、カラフトマスの遡上する群を見てから海岸を歩いた。
夕食場所、レストランサイゴンで歓談するメンバー
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