◆行程 6月30日 |
天気 |
晴れ |
行程 |
函館→ユジノサハリンスク |
09:30 |
ホテルロビー集合 |
10:00 |
函館空港 |
12:00 |
HZ142便離陸 |
15:50 |
ユジノサハリンスク空港 |
17:30 |
ユーラシアホテル |
19:00 |
ユーラシアホテル夕食 |
20:00 |
ガイドと行程打ち合わせ |
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4時前に目が覚めた。さすがに函館の朝は冷える。バスにお湯を満たせてゆっくり朝風呂に浸かり、コーヒーを煎れてから昨日の行動を記録にまとめる。7時になってレストランへ。バイキングは和食を選んで、函館ならではのイカ刺しと昆布入りコンニャクの刺身をメインに食した。
9時半前に7人全員がホテルのロビーに集まった。シャトルバスは9:30発との南隊長の言葉でホテルを後に。ジャスト30分で函館空港到着。国際線はローカルのため、端に追いやられている。中は狭く閑散としている。10時半になって搭乗手続きが始まった。白系ロシア、韓国系に混じってフィリピン系の団体もいる。原油の高騰でにわかに活気づいたサハリン石油プロジェクトで働く人たちだろうか。国会の牛歩戦術よりのろい手続きが延々。これからの入出国手続きが思いやられる。私たちの順番が回ってきた。資料のぎっしり詰まったトランクケース六個とザックひとつ。合計重量が6キロオーバーとのこと。南隊長が交渉するも、首を横に振るばかり。料金を聴いたら1キロ600円とのことで、隊長はすんなり支払うことに応じた。しばらく待ってから搭乗ゲートが開く。中の免税店でタバコを調達。1ケース2700円のキャスターマイルドを1700円で手に入れた。タバコは明日から値上げされる。ウイスキー、ブランデーなどのアルコールも値打ちだが、私は日本酒一升、吟醸酒2本、梅酒1本をすでに持ち込んでいるため、あきらめた。
私たちをサハリンまで運んでくれる飛行機は、年代モノの40人乗り双発プロペラ機。記念に写真を撮って乗り込む。きれいとは言えない機内。せめて内装ぐらい塗り替えるか貼り替えてほしい。それでなくても不安が膨れ上がっているのに。席は中央、翼下の窓側。窓の外にはプロペラのエンジンケースが横たわっている。
翼下の車輪を見て驚いた。ダブルタイヤの一本は、まるで溝のないツルツルテン。滑走路をオーバーランする不安な空想。エンジン音が益々大きくなり、機体がゆっくり動き出した。はたしてこの機は飛び立つことができるのだろうか。
豪快なエンジン音の割に加速しない機が、念じれば通じるのか、やっとふんわり浮上し、太平洋の大きな海を見せながら北海道を縦断する。以外と高度は低い。2時間弱を共にする機は進路を北北東へ。ユジノサハリンスク到着時間は15:50。日本時間は13:50。現地の時差は2時間あり実際には1時間だが、サマータイムを採り入れているため、もう1時間、時計を進めなければならない。読書と機内食、入国カードの書き込みを終える頃にはサハリンが眼下に見えてきた。高度を下げ、雲の中に入ると小さな機体が乱気流に揺れる。更に高度を下げ、初夏の緑におおわれた大地に、無事着陸した。バスに乗り換え、空港の入国ゲートへ。またまた忍耐の入国審査が待っている。
無事にゲートを出るとガイド役のMr. Vitaly Gaponenkoが待っていた。ガポネンコさんの誘導で専用マイクロバスに乗り、ホテルに向かう。途中、原野を覆う黄色の花を確かめるために下車した。ウマノアシガタが雑草のように群生している。柴田さんの調べた結果はミヤマキンポウゲ。日本では亜高山に生育する野草だが、サハリンでは海に近い平野に咲いている。カラマツソウ、カラフトイバラ、オオヤマハコベも咲いている。ヤマシャクヤクはすでに終わっている。今回の植物調査は、初夏の野草開花時期にピッタリ照準が合っているようだ。
ユーラシアホテルは駅の隣にある。ここで四日間滞在し、植物調査に明け暮れる。無愛想なウエートレスにビールをオーダーするが、うまく通じない。ビールは「ピーフォ」と発音するそうだ。食後の打ち合わせで、ガポネンコさんに教えてもらった。旅行会社の情報では、日本語のスペシャリストと聞いていたが、それほど上手くもない。ましてや植物については門外漢である。昨年のような行動は無理かも知れないが、2度目のこと。こちらの予定優先で案内してもらうことに決まった。
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