中部大学サハリン第二次植物調査隊
No.7
7
月
5
日 帰途につく。 ユジノサハリンスク→函館→名古屋
函館空港に着いて、待望のカニを・・・。カニラーメン1,200円ナリ。
◆行程 7月5日
天気
曇りときどき晴れ
行程
ユジノサハリンスク
函館経由
名古屋帰着
07:30
レスノー村ホテル出発
08:30
ユジノサハリンスク空港
10:30
離陸
10:20
函館空港着
12:20
函館空港発
14:00
中部国際空港着
サハリン滞在中はオホーツク高気圧の勢力圏内にあり、毎日の好天が当たり前だった。泊まったホテルがオホーツク海沿岸なので、最後の朝に日の出の写真を期待したが、残念ながら水平線の雲は消えなかった。昨夜は写真の整理、原稿のホームページ制作で3時間しか寝ていない。朝食はあっさりとサラダ、トースト、コーヒーですませたかったが、ドンブリのように大きな器にカラフトマスの煮込んだスープが出てきた。脂ぎっているスープ。せっかくだからとスプーンを運んだが、ひと口、ふた口で止めた。夕方には日本食が食べられる。
総じてサハリンは、僕にとっては魅力ある島である。まだまだ未開であることと、自然が本来の自然として残されていることである。植物調査にはまたとない隣国の島であることは間違いない。しかしここは共産圏であり自由度は相当制約される。社会インフラも行き届かず、ロシア語以外の言葉が通じないこともストレスの原因になる。物価は安いが外国人用施設は中国同様に高い。今後の発展は石油開発にかかっているが、原油高騰が工業化を促すと自然破壊が進むことも悲しい宿命だろう。日本から最も近い白人の国がどのように変化していくのか興味はつきないが、隣国の自然の宝庫は大切にしたい。
今回の遠征で得た収穫は大きかった。報告の通り、撮影開花植物は100種類に近い。何より興味深いことは、本州では亜高山に生育するミヤマキンポウゲ、チシマフウロ、コケモモが、海岸風景を彩ることである。写真的にも満足できるものがたくさん撮れた。この機会をくれた中部大学関係者の方々に感謝します。
大陸から切り離されるサハリン、日本の時代推移
500万年以前
500万年前
11万年前
0.8万年前(現在)
大陸と地続きの時代にサハリン、北海道を経て本州に移り住んだ植物とは?
本州が切り離された後にサハリン経由で北海道に移り住んだ植物とは?
北海道が切り離されてからサハリンに移り住んだ植物とは?
大陸とサハリンが切り離されて、それぞれの島に生育する植生の共通点とは?
上の時代推移を通じて、北から移り住んだ植物のルーツをたどることに大きなロマンを感じる。春、夏と二年を通して観察してきた。来年は秋の植物、エゾリンドウからたどってみるのも興味深い。一気にロシア大陸ハバロフスクを訪ねて、サハリンと同緯度の大陸植生を観察するのもおもしろい。一つひとつ、日本の植物のルーツが明かされていくことに夢を馳せている。
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プロローグ
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名古屋→函館
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函館→ユジノサハリンスク
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チェーホフ山
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チシマザサ峠
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植物園・黒川湿原
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トゥナイチャ湖
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サハリン→名古屋
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サハリン植物図鑑
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カメラ片手の山歩きへ
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